コバルトブルーの輝き復元/モスクドーム部をメンテナンス

2019年11月1日 建設通信新聞記事より引用

エコ・24(東京都港区、波間俊一代表取締役)は、同社が製造する「ラスティングコート(コーティング剤)」を使用して、マレーシアの首都クアラルンプールにあるイスラム教礼拝所(モスク)のメンテナンス工事を9月に終了した。

クアラルンプールにある約608カ所のモスクなどを管理する政府機関から、エコ・24の現地パートナー企業・アイハラサービスが受注したもの。アルコール類を含まない無機系のラスティングコートがイスラム法に合致することなどが評価され、今回、施工が認められた。同社は今後、マレーシアを始め、世界中に広がるモスクの施工を視野に、事業を継続していく考えだ。 今回の工事は、クアラルンプールにあるモスクなどを所管するJAWI(連邦直轄領イスラム事務局)からの発注によるもので、首都中心部に位置する1998年に竣工したウィラヤモスク(延べ床面積約6000㎡)のドーム部分140㎡をメンテナンスするもの。

 

FRP製のドームに張られたモザイクタイルの退色もかなり進み、はく離したタイルが落ちて、礼拝に訪れる人への被害も懸念されていた。工事は洗浄、コーティング剤の塗布も含め、約1カ月で終了した。コーティング膜は30ナノで細かい傷やポーラス(多孔質)に入り込み保護することができる。

これによりコバルトブルーに輝くモザイクタイルの鮮やかな色もよみがえり、はく離も防止できた。施工部分については、アイハラサービスとともに、10年間保証していく。
エコ・24は、2015年からマレーシアで有機材を使っていないノンアルコールのラスティングコートが、イスラム圏で活用できるのではないかとの展望を持ち、事業展開を図ってきた。ハラールへの抵触などの審査の上、JAWIから依頼を受けて、国立パハン大学の監修の下、コーティング剤の試験施工を行ってきた。
 その結果、コーティング後は耐久性向上、劣化したモザイクの色つやなども復元できることを立証し、今回の受注に至った。

また、日本国内で唯一のアスベスト無害化処理工法(CAS工法)を保有する企業としての実績が評価され、16年には国際協力開発機構(JICA)が実施するODA事業、中小企業海外展開支援事業「アスベストによる健康被害防止のための無害化剤・無害化工法の導入に向けた案件化調査」をマレーシアで展開してきた。

17年には国立パハン大学と、エコ・24製品の応用分野を開発することで、合意。さらに、ODA事業の一環として、マレーシアのイスラム教施設内におけるアスベスト調査を実施するなど、同国で着実に地歩を固めてきた。

現在、マレーシア全土で6311カ所、世界中で約360万カ所のモスクがある。波間社長は、「当面、マレーシアで、ビジネスのポテンシャルを高め、地歩を固めていく。その上で、中近東、アジア諸国のイスラム教国で、お役に立てることがあれば、製品、技術を提供していきたい」と展望を語る。

日本の設計会社や建設企業が、イスラム圏でモスクを建設する動きも活発化していることを視野に、積極的に業務提携していく姿勢を示す。