CAS工法の安全性

壊す物件に対してのアスベスト処理

増加する解体工事件数

2014年から施工される改正大気汚染防止法では、アスベストの飛散がともなう解体工事の届出義務が工事の施工者から施主などの発注者に変更され、発注者側も一定の責任を担うことでアスベスト飛散防止対策の強化を狙っています。
アスベストを含む建物の解体はこれから年々増加し、ピークの2030年頃には年間10万棟が解体されると予測されています。

建物解体時のCAS工法の優位性

アスベストの飛散がともなう解体工事現場では、アスベストの除去作業ならびに除去したアスベストの廃棄処理が必要不可欠です。しかし、従来のアスベスト除去工事に際しては各自治体への届出や工事計画に始まり養生の撤去・アスベストの埋立確認に至るまで数十日にわたる工期が必要でした。本格的な解体工事はそれからようやくスタートするのです。
しかしCAS工法を採用すればアスベスト自体が無害化するため、施工面のアスベストに含浸固化材を散布して浸潤・固化が確認できれば、掻落しなどの除去作業の必要はなくそのまま解体作業に移行できます。
なお、解体の際廃材に含まれるアスベストは無害化しているため、溶融処理をしなくても、特別管理産業廃棄物には該当せず、産業廃棄物として処分が可能となっています。
この期間は各自治体への届出から養生撤去まで実に10日あまりです。
CAS工法はこのように解体工事の高速化・作業環境の安全性の高さなど多くの面で、従来のアスベスト除去作業に比べて大きな優位性を持っています。

図:天井裏面内で除去作業を行った場合の作業項目と予定工期日数と天井裏面内でCAS工法により作業を行った場合の作業項目と予定工期日数

 

常時営業中の物件に対してのアスベスト処理

常時営業中の建築物にも施工可能

CAS工法を実施中の現場には、施設利用者への安心のためCAS工法の安全性を説明する看板が設置されます

CAS工法は、一般的にアスベスト除去作業の中でもっとも危険とされる作業中でも粉塵濃度測定は安全基準値内を示しており、作業場の周辺住民や環境への配慮も十分に可能となっています。工法的にもエコベストの含浸の工程にアスベストの掻落し・切断・粉砕などの工程を含まないため、空気中のアスベスト濃度が上昇する危険性はありません。
このため、操業を止めることができない施設、利用者が多く公共性が高い施設、24時間操業している工場や店舗などから引き合いをいただき、多くの実績を残しています。

実際に見積依頼をいただいた例

鉄道・地下鉄、デパート、スーパー、駅ビル、警察、病院、コンビニ、ファミレス、地下鉄の通風孔、各電力会社の変電施設、稼働中の某企業の工場、某企業の立体竜車上及びエレベーターシャフト等々

アスベスト除去工事においては、周辺住人や施設利用者に与える心理的影響や風評被害も心配されます。
CAS工法では東京医科歯科大学大学院教授 小野繁博士による安全評価所見を得ており、また日本建設機械施工協会から建設技術審査証明書を取得しています。
「権威ある医師の解析所見」や「公的団体による人体への無害証明」はアスベスト対策への不安軽減のための確かな根拠となり、事実これまでの施工例でも地域周辺住民や労働組合、その他関係者に対して強力な説得力を発揮してきた実績があります。

壊さず封じ込めるアスベスト処理

既存技術では再噴出・性能劣化のおそれ

現在使用中の建物にアスベストが使用されていたとしても、適切な封じ込め工事がなされていればその建物は継続して使用することができます。
しかし、従来の封じ込め技術はアスベストの表面固化しかできないものが多く、コンクリートや塗料などによる封じ込めでは、数年後に表面が風化してアスベストが再噴出するおそれがあります。
また、有機樹脂などによる浸潤固化ではアスベストの特長である耐火・耐熱能力が損なわれ、建物自体の性能を劣化させてしまうという問題もあります。

CAS工法 10年保証の「封じ込め」能力

これらの既存技術に比べ、CAS工法で使用される「エコベスト」はアスベストに近い素材から作られたストレートシリコンを主成分とする溶剤であるためアスベストの特長を損なわず、またアスベストの表面だけでなく全体を浸潤固化させるため剥がれ落ちなどの心配がありません。
CAS工法で封じ込めを行ったアスベストは半永久的に再噴出のおそれがなく無害化されます。もちろん将来建物を解体する際にも、CAS工法を施工された部分のアスベストは人体に有害なレベルの飛散は発生せず、解体工期を大幅に短縮することが可能です。
なお、弊社ではCAS工法に10年保証をつけ、毎年検査を行い、もしアスベストの飛散が見られる場合は無償で原因を解明し、飛散防止対策を施しています。